『いら夏』 エキストラレポ
2002年 6月 21日 (金)


前日に『お金がない!』+αのロケ地巡りツアーをし、東京に一泊して、
今日は渡部ドラマ『愛なんていらねえよ、夏』(いら夏)のエキストラに参加♪

そう、思えば、これが私のエキストラ初体験だったのです…(^^;;




 200人のエキストラが路線バスで移動…!

AM 6:15。早朝の八王子駅前に、喪服の黒い集団が200人近く集まっていました(笑)
交通費は出ないと聞いてはいたものの、まさか普通の路線バスで現地に行くとは・・・!(--;)
バスぐらい貸し切ってくれよぉ〜!>TBS

70人ぐらいずつバスに押し込められ、20分ほど揺られた後、一人330円ずつ払って降りる。
この降車場所が片側一車線の狭い道路。
70人がお金を払いながら、しかも両替とかもしながら降りるんですよっ!
もちろんバスの後ろは大渋滞。おそらく5分〜10分は止まっていたと思われます。

やっと皆降りて、現場のお寺へ歩き始めたその時、
後窓がスモークの真っ赤なBMW
の助手席窓が通りすがりざまにスーッと開き、
ちょっとケバ目のおばさまが私のすぐ前を歩いていたスタッフに、すごい形相でいきなり怒鳴りつける!

 「ちょっと何やってんのっ!バスの後ろ全然進まないじゃないのよっっ!!!」

コワ〜〜…。こんなドラマ風に怒るおばさんもいるんだ…でも仕方ないじゃん…と思ってると、
スタッフが「どうもスミマセンでした…」と申し訳なさそうに謝る。

後で知ったのですが、このBMに乗っていたのはどうやら今回のドラマに出演する某女優(笑)らしい。
…とすると、この恐いおばさまはマネージャー?
どこの世界も、付き人はスターのために恐い役回りをするのね…なんて思ったりして(爆)


 ロケ弁朝食

今回はお葬式のシーンを撮るということで、ロケは少○寺というお寺を貸し切りにして行う。
エキストラは半分がHPで募集した人で、あとの半分は
綜芸企画(通称・芸プロ)から来たプロのエキストラさんたち。年輩のおじさまが多かったです。

スタッフが機材を寺の中に次々と持ち込み、てきぱきと準備している中、
私たちエキストラはブルーシートの上で朝のロケ弁をいただく。
メニューは、おにぎり2個(タラコとおかか)に鶏の唐揚げ2個、タクアン、そして缶のウーロン茶
「急いで食べてくださーい!」とせかされたわりには、撮影はなかなか始まらない。
ま、いつ撮影に入ってもいいように、準備しておけってことですね。

この時、同じ渡部さんファンの方何人かとお話をした。
そのうちの一人が、エキストラ依頼の電話の時に「あの〜渡部さんは来るんでしょうか?」
と聞いたらしいのだが、「いやぁ〜…」と言われたらしく、
今日は渡部さんが来る可能性はないことが発覚。あう〜(T.T)
ま、でも撮影の雰囲気を味わって、堤監督を見れるだけでもいいわ♪と前向きに(笑)

ちなみに、藤原クン狙いの女性もかなりいました。<藤原クンも来なかったけど…(^^;;


 撮影開始!

8:30過ぎ頃、やっと召集がかかる。
私たちの役は、大金持ちの広末(演じる娘)の父親の葬儀に参列する弔問客
スタッフが声を張り上げて、

 「あっちに並んで!」
 「このぐらいの間隔で動いてください!」
 「焼香が終わったら右回りで戻って!」

などと指示をする。200人もの人をうまく動かすのは大変そう。
同じようなシーンでも何度も何度もテスト&本番を繰り返し、お焼香のシーンは無事終わる。

しばらくは広末や坂口さんら、お寺の中のみのシーンのようで、
弔問客役のエキストラは外で待機。
数人ずつの集団でお寺や木々の陰で休んでいるが、「本番です!静かに!」と声がかかるため、
おしゃべりもできずちょっと暇してると、一人のスタッフが近づいて来る。

 「私、セリフ言ってみたいわ♪っていう人、いませんか〜?」

ん?セリフ?でもみんな「え…」って顔をして手を挙げる人がいない(笑)
私も気後れしていたのだが、思い切って「どんなセリフなんですか?」と聞いてみる。
すると、台本を見ながら何行かのセリフを早口で読み上げるスタッフ。
「長いぃ〜!!」とみんなが口々に声を上げると、「あ、これを何人かで言うんです」と言い、
なんと初めに質問をした私が連れていかれそうになる。ぐえ!と内心心細く思っていると、
仲良くなった渡部さんファンの一人が「私も!」と名乗りをあげてくれたため、ちょっと安心(笑)

連れていかれた所にはあと2人いて、合計4人で1行ずつセリフを言うらしい。
葬儀の最中に、一人残された大富豪の娘@広末についてコソコソ噂話をする役(爆)
でも葬儀のシーンにかぶせる『声のみの出番』だということで、ホッとする。ジャンケンで
勝った順に好きなセリフを選んだのだが、一番に勝った私は、一番短いセリフをチョイス(笑)
スタッフの前で読み合わせをするも、「棒読みだなぁ…」と呟かれ、却下か?との予感(^^;;

「じゃ、練習しといて」と言われてお寺の中に置いてけぼりになるが、
目の前では広末や坂口さんたちの迫真の演技が…。思わずしみじみと見入ってしまう。
モニターチェックをしたり、スタッフがカメラを設置し直したりする合間に、
お堂の隅にいる私たちのすぐ脇に広末がフラ〜ッと来て柱の張り紙などを読んだりしている。
あごをちょっと前に出した、独特なあの姿勢(笑)
あ〜…これが渡部さんや織田さんなら狂喜乱舞なんだろうけど、
広末のファンだってそう思うだろうからお互い様…?(^^;;


 昼食〜サバ男さんとの出会い♪

11:00頃、早めのお昼休み。
昼食ロケ弁は、シュウマイ弁当と紙パックの緑茶


お味は…美味くも不味くもない(笑)


この時、たまたま私たちの後ろで食べていたおじさんと仲良くなったのだが、
芸プロから来たというこのおじさん、何とエキストラ出演回数が通算1000回以上という!
今まで出たドラマなどを聞いてるうちに、『ケイゾク』に出ていた、知る人ぞ知るサバ男さんだと判明!
ひょえ〜!かぎりなく有名人に近いエキストラさんだっ!!(◎o◎)
ミーハーな私は、さっそく一緒に写真を撮ってもらう(笑) エキストラさんだから、別に写真もいいだろう(^^;;

このサバ男さん、堤監督とはよほど波長が合うらしく、『TRICK』『IWGP』『溺れる魚』など
ほとんどの堤作品に出演しているのだ。
つい先日も、映画『TRICK』の撮影が終わったばかりだという。
ちなみに『ウェディングプランナー』の最終回にもエキストラ出演してると言ってました(笑)


 午後の撮影開始!NGもあり…(笑)

12:00過ぎに午後の撮影へ。
お寺の中のシーンから撮影再開。
堤監督はほとんどモニターチェックする部屋にいて、具体的に指示するのは助監督さん(?)。
肝心なところでは、監督自ら直接指示を出す。

ナマ堤監督はオーラありましたよぉ〜♪
『ハンドク!!!』の時にボーズにしたらしい頭もスポ刈りぐらいの長さになっていて、
金茶髪に染めて後ろに流している。
うす紫色のTシャツにベージュのズボン姿。薄暗いお堂の中でもグラサンかけてるし(笑)


次に、葬儀の途中で何故か帰ろうとする喪主@広末を驚いて見つめる弔問客、というシーン。
このシーンはエキストラ全員が参加で、かなりの人数でした。

ここで、広末が後ろに投げ捨てるユリの花が、
後を追ってくる
坂口さんの頭にポンッと命中するというハプニング!
驚いて見守っている客たちは、シリアスなシーンだけにどーしたものかという雰囲気になりましたが、
カットがかかるとドーッと爆笑!ヾ(@^▽^@;) 
後ろが見えない広末だけが不思議そうな顔をしておりましたが、理由がわかると
一緒に笑ってました。 こんな適度なNGは、和んだ空気を醸し出しますね♪(笑)


そんなカットを撮っている最中に、先ほどの噂話ヒソヒソ隊のメンバーが呼び出される。
今度はなんと、堤監督の前で直々にテスト!(ドキドキ)
テスト後、しばし考えていた堤監督が口を開く。

 「一人一人切って(セリフがかぶらないようにして)。もっとゆっくりね。
  『目が見えない上にねぇ〜〜』」


おぉ…堤監督自ら、私のセリフの手本を示してくださっている。
感動!<…つーか、私の言い方が下手だったんだろ(゚゚☆\(--メ)バシッ
そして本番。一人一人のセリフを、順にマイクがひろっていく。
ちなみに、堤監督のお手本のおかげで私は一発OKでしたが、
果たしてきちんとオンエアされるのでしょうか…?(^^;;


 長い一日が終わる…

そして16:00頃、無事に葬式ロケ終了
サバ男さんと一緒にしゃべりながらバス停へ向かっていると、
通り過ぎる1台のベンツワゴンの助手席から、わざわざ堤監督がサバ男さんに挨拶をする。
堤監督のお気に入りなんだなぁ〜♪スゴイ。

行きのバス乗降の不手際を反省したのか、今度はバスをチャーターしてある。
が、やはり降車時には一人一人330円を払うのでした(爆)

エキストラ参加の記念品は、『いら夏』の台本風ノート
以前『恋した×3』のエキストラの時はTBSのボールペンだったというから、
それに比べたら嬉しい♪(笑)


本物の台本のように、最初にキャストやスタッフなどが載っている


しっかし梅雨の合間のムシ暑い日。
喪服で冬の葬式シーンというのはかなりキツかった。ホント汗だく…(--;)
人一倍汗っかきな織田さん。
青島コートを着ての『踊る THE MOVIE』『秋SP』の真夏の撮影は、
さぞかし大変だっただろうなぁと、改めて感心いたしました。

本番での役者さんたちの集中力、緻密な準備をするスタッフの苦労など、
ドラマ作りの裏側を間近で見ることができた貴重な体験でしたわ。
また機会があればぜひ…(笑)